お雛様制作記録の続きです。
無事にすべてのパーツを切り終えたので、お次はドリルで穴開け作業。
お雛様たちの目や、ぼんぼりの棒を収納する穴をお内裏様に開けたりします。
が、またしてもここでハプニングが・・・!
体重をかけてドリルで穴を開けていたら、なんとお内裏様がまっ二つに割れてしまった!!
リアルに「ひぃぃぃぃぃっ!!」と声をあげて、急いで木工用アロンアルファ(持っててよかった・・)で接着。
せっかく何日も頑張って綺麗に切ったのに、無惨にも割れてしまった・・・涙
完璧主義の人だったらここで心がボキッと折れたはず。
私も一瞬は心折れてすべてを投げ出しそうになったものの、すぐに
「接着剤でくっつけたのよ〜って手作り感あってオモロいし、まぁいいや!」
と気持ちを切り替えて作業続行。先は長いのだからクヨクヨしている暇なんて無い。
さて、気を取り直した私を待ち受けていたもの、それはやすり地獄でした。
「やすりがけって言ってもササッとやる程度でしょ」と勝手に思っていたら、
細井先生から出たやすりがけの指示工程は
「120番でやすりがけ→240番でやすりがけ→筆を使って水で濡らす→ザラザラが出るので400番でやすりがけ→
心に余裕があればもう一度水で濡らす + 400番を繰り返す」
・・・これを100個近いパーツすべてにやるんですよ!まさにやすり地獄!!!
工房だと「ベルトサンダー」と呼ばれる機械を使って作業が出来るのですが、
あいにくレンタルできなかったため、私はすべて紙やすりで手作業でした。


夜、娘が寝た後に薄暗〜いリビングで一人黙々とやすりがけをする私。
糸鋸同様に木屑だらけになるので、テーブルの上の段ボールは必須です。
そういえば、実家のテーブルにサンダーかけた時も家じゅう木屑だらけになったよなぁ〜と思い出す。
あの時も今回もそうだけど、私はたまに突拍子もない挑戦をしたくなる性格なのかな。笑
こうして2日かけてやすりがけ作業が完了!

苦労して丁寧にやすりがけした甲斐あって、最初の木の色よりもかなり白い綺麗な色に大変身!!
あとは少し斜めになっていたりする部分を更にやすりで平らにして整える作業。
もうこれだけでも十分可愛いじゃん、色塗らなくても良いじゃん!と思うレベル。
でもやっぱり色がついていた方が可愛いよね。
色付け用の絵の具に選んだのは、「まっち絵の具」という会社のMATCH BRIGHT COLOR。
当初、テノ森でも使っている木の色付けに適したウッドカラーというものを買う予定だったのだけど
ふと「ありんこはまだまだ口の中に入れちゃう可能性があるから、舐めても平気な絵の具にしよう」
と思って調べたところ、まっち絵の具のBRIGHT COLORに辿り着きました。

細井先生の「色付けも結構時間かかりますよ」という予言通り、2日間かかりました。笑
塗る箇所自体は少ないのだけど、自分の思い通りの色を出すために調合したり、
1つのパーツを塗るごとに手についた絵の具を拭いたりしてると(拭かないと次のパーツに色が移る)
意外と時間がかかります。
でも色付けは全部の作業の中で「ザ・仕上げ!」って感じで一番楽しかったです。


こうしてトータル7日間くらいで夢にまで見た小黒三郎さんのお雛様が完成!!!!
いやー、我ながら良く作ったと思います。
でも細井先生の丁寧な指導なくしては絶対に作れませんでした。
リモートで繋がっていない時も、挫けそうになったらあの可愛いイラストを見て励まされたものです。

こちらがまっ二つに割れてしまったお内裏様。よーく見ると、真ん中に繋ぎ目が見えます。
やすりがけしたら傷もそこまで目立たなくなってよかったです。
本当は穴開け作業もボール盤という機械を使って開ければもっと綺麗に開くらしいのだけど
電動ドライバーでやったら難しくていびつになっちゃった 笑
でもこれも手作りの味ということで。問題なく棒を収納できるから良いのです!
細井先生にあとから聞いた話だと、小黒さんもわざわざ目は機械ではなくドリルを使って手で開けているそう。
機械を使ってピシッと揃っているのも気持ちが良いけど、手作業で不揃いなのもそれはそれで良いよね。

全部収納するとこうなります。
本物の小黒さんの雛人形は秋田の「大館曲げわっぱ」というわっぱに収納されているのだけど
買ったら1個1万円くらいするからこのままでいいや。笑
大館工芸社に行くとわっぱも手作り体験できるらしいから、いつかありんこが大きくなったら作りに行こうかしら。

ということで、購入すると納期18ヶ月以上、お値段157,300円する小黒さんの楕円雛五段飾りですが
トータルでいくらかかったのか計算してみたところ、
受講費用(糸鋸レンタル費、飾り棚費、往復送料込み) 28,230円
購入したFクランプ 、パレット、絵の具、筆、ドリルビット、垂れ幕(風呂敷で代用) 7,882円
合計 36,112円
でした。金額だけ見るとめっちゃお得!!でもその分労力が半端ないですからね。
15万で買いますって言われても売りたくない、そのくらい大変だったし愛着もある!
これから毎年お雛様を出す度に、コロナ禍で細井先生にリモートで教えてもらいながら
糸鋸とやすりがけを必死に頑張ったことを思い出すのでしょう。
またひとつ、人生に楽しい思い出が増えました
ほんっとに尊敬。
こんなに可愛くて素敵なものを
作ろうと思い、本当に作れちゃうなんて!
しかも小さいお子さんがいて
出来るものなのか!
しかも、リモートも自分からお願いして
実現したことだったのね!
改めて、なみちゃんのバイタリティに乾杯!ブラボー!
ありがとうありがとう!今振り返ると自分でも良く作れたなと思う笑 大変だったけど楽しい思い出。このブログ見て手作りしてみよう!って思う人が一人でも出たら嬉しいな〜笑